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あきら
50代サブエガランナー(PB 2:46:27)
2025年に早期退職し、現在はランニング関連の活動をライフワークにしています。

加齢による伸び悩みから「根性論」を脱却。ゼッケン・ウェアの空気抵抗の低減、ドラフティングを活用した走り方、カフェイン戦略など、微細な改善の積み重ね「マージナル・ゲイン」による進化を信条としています。

当ブログでは、エビデンスに基づく最新のランニング科学を、市民ランナーの視点で噛み砕いて発信。「賢く、科学的に速くなりたい」あなたの挑戦を、理論と実践の両面からサポートします。

大阪マラソン2026、まさかの気温21℃!天気がタイムに与えた影響は?

暑さの中を走るランナーと、温度計・データ分析のイメージを組み合わせ、科学的アプローチを表現

2026年2月22日に開催された大阪マラソン。2月のレースとしては異例の最高気温21℃を記録し、大会公式サイトも事前に「気温上昇にご注意ください」と異例の警告を出していました。

この暑さ、実際にどれくらいゴールタイムに影響したのでしょうか?マラソン攻略シミュレーター(MSS)で検証してみました。

目次

大阪マラソン2026 当日の天気・気温データ

まず、当日の気象データを整理しましょう。

大阪マラソン2026 気象データ
  • スタート時(9:15): 晴れ、気温11.3℃、湿度59%、北の風0.8m/s
  • 10km地点(約10:00頃): 気温12.4℃
  • 日中最高気温: 21℃(4月並み)
  • 天候: 晴れのち曇り

スタート時の11.3℃は、マラソンにとって「ほぼ理想的」な気温です。しかし、問題はここからどんどん気温が上がっていったこと。日中には21℃に達し、これは大阪の2月の平均最高気温(約9℃前後)を大きく上回る、まさに4月並みの暖かさでした。

風はスタート時で北の風0.8m/sとほぼ無風。大阪マラソンのコースは市街地を複雑に回るため、特定方向の風の影響を受けにくい特徴もあり、今回は「風の影響はほぼゼロ、気温だけが問題」という状況でした。

走力で変わる「体感気温」|同じレースで違う天気を走る理由

同じレースでも時間帯で気温が変わるイメージ

ここが今回の記事で一番伝えたいポイントです。

あきら

同じ大会に出ていても、走力によって体感する気温がまったく違います。トップ選手は涼しいうちにゴールしますが、市民ランナーは気温が上がりきった時間帯を走ることになるのです。

走力別の「体感する気温帯」

ランナー目標タイム走行時間帯レース中盤〜後半の気温
トップ選手2:05前後9:15→11:20頃12〜15℃
サブ3ランナー3:009:15→12:15頃12〜18℃
サブ3.5ランナー3:309:15→12:45頃12〜20℃

サブ3.5ランナーがゴールする12:45頃には、気温はほぼ最高気温に達しています。スタート時から約9℃も上昇した環境で後半を走ることになるわけです。

マラソン攻略シミュレーターで検証|気温上昇によるタイムロスは何分?

では、この気温差は具体的に何分何秒のタイムロスになるのでしょうか。マラソン攻略シミュレーター(MSS)で検証しました。

MSSは、コースの高低差、風速、気温などのパラメータから、物理計算に基づいてゴールタイムを予測するツールです。

マラソン攻略シミュレーター、大阪マラソンで走力2時間5分のケースで実行する直前のUI

検証条件

シミュレーション共通設定
  • コース: 大阪マラソン(大阪府庁前→大阪城公園)
  • : 無風(0 m/s)
  • 比較方法: ベースライン気温(10℃)と実際の気温で比較

ベースラインの10℃は、2月の大阪でマラソンに理想的な気温として設定しました。これと、各ランナーがレース後半に体感する気温を比較します。

パターン①:トップ選手(目標 2:05:00)

11:20頃にゴールするトップ選手にとって、気温はまだ15℃程度。比較的影響は小さいはずです。設定気温は13度とした場合のシミュレーション結果です。

マラソン攻略シミュレーター、トップ選手13℃の結果
条件気温設定予想タイム差分
ベースライン10℃2:05:36
当日条件13℃2:06:0832秒
あきら

トップ選手にとっては32秒程度の影響。実際、ハッサン選手は2:05:20の大会新記録を出しており、この気温帯ではまだ十分に好記録が出せる条件だったといえます。

パターン②:サブ3ランナー(目標 3:00:00)

12:15頃にゴールするサブ3ランナー。後半は18℃近い気温の中を走ることになります。設定気温は16度とした場合のシミュレーション結果です。

マラソン攻略シミュレーター16℃サブ3ランナーの結果
条件気温設定予想タイム差分
ベースライン10℃3:01:00
当日条件16℃3:06:405分40秒
あきら

サブ3を目指すランナーにとって、この「5分40秒」の差は決して小さくありません。ギリギリでサブ3を狙っていた方は、暑さだけでタイムオーバーしてしまう可能性があったということです。

パターン③:サブ3.5ランナー(目標 3:30:00)

12:45頃にゴールするサブ3.5ランナー。気温20℃に達する時間帯を走る、今回最も影響を受けるグループです。

マラソン攻略シミュレーター18℃サブ3.5ランナーの結果
条件気温設定予想タイム差分
ベースライン10℃3:31:12
当日条件18℃3:46:3415分22秒

サブ3.5ランナーへの影響が最大

あきら

気温10℃と18℃の差で、ゴールタイムになんと「15分22秒」の遅れが生じます。「今日は調子が悪かった」と感じた方、それはあなたの実力不足ではなく、気温のせいかもしれません。

検証結果|サブ3で5分40秒、サブ3.5で15分22秒のタイムロス

3パターンの検証結果を並べてみましょう。

気温によるタイムロスまとめ

ランナーベースライン(10℃)当日条件タイムロス
トップ選手2:05:362:06:08(13℃)32秒
サブ33:01:003:06:40(16℃)5分40秒
サブ3.53:31:123:46:34(18℃)15分22秒

走力が遅いほどタイムロスが大きくなる理由は、2つあります。

1つ目は、フィニッシュが遅い分、気温が高い時間帯を長く走ることになること。2つ目は、走行時間が長いほど体温上昇と脱水の影響が蓄積すること。つまり、暑さ対策はトップ選手よりも市民ランナーにこそ重要なのです。

暑さ対策|気温が高いレースでタイムを守る方法

今回の大阪マラソンのように、予想外の気温上昇が起きた場合、どう対処すればよいのでしょうか。

事前にシミュレーションしておくのが最も効果的です。レース前日に天気予報を確認し、MSSで気温パラメータを変えてシミュレーションすれば、「この気温なら目標タイムから〇分遅れる」と事前に把握できます。

これがわかっていれば、「今日は暑いから前半を少し抑えよう」「サブ3は厳しいから、3:06を現実的な目標に切り替えよう」といった冷静な判断ができます。暑い中で無理にペースを維持しようとして後半大失速するのが、最悪のパターンです。

あきら

「目標タイムに届かなかったけど、気温を考えれば実質PB相当だった」。そう思えるだけで、レース後の満足度はまったく違いますよね。

まとめ|大阪マラソン2026 天気の影響とMSS活用のすすめ

大阪マラソン2026は、2月としては異例の最高気温21℃を記録しました。MSSによるシミュレーションでは、この暑さによるタイムへの影響は走力によって異なり、サブ3.5ランナーでは約15分のロスが生じるという結果でした。

暑さはトップ選手よりも市民ランナーに大きく影響します。次のレースでは、天気予報を確認したうえでMSSでシミュレーションし、気温を考慮した現実的なペース戦略を立ててみてください。

マラソン攻略シミュレーターを試してみる

あなたの目標タイムと出場予定の大会コースで、気温や風の影響をシミュレーション。科学に基づいたペース戦略で、次のレースに備えましょう。

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