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あきら
50代サブエガランナー(PB 2:46:27)
2025年に早期退職し、現在はランニング関連の活動をライフワークにしています。

加齢による伸び悩みから「根性論」を脱却。ゼッケン・ウェアの空気抵抗の低減、ドラフティングを活用した走り方、カフェイン戦略など、微細な改善の積み重ね「マージナル・ゲイン」による進化を信条としています。

当ブログでは、エビデンスに基づく最新のランニング科学を、市民ランナーの視点で噛み砕いて発信。「賢く、科学的に速くなりたい」あなたの挑戦を、理論と実践の両面からサポートします。
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ランニングフォーム診断アプリが大幅進化|AIの診断が実測値ベースに

動画からケイデンス・体幹前傾・上下動を自動計測するランニングフォーム診断アプリ

私が開発・運営しているランニングフォーム診断アプリに、新機能「フォーム計測(β)」を追加しました。動画から数値を自動で測る機能ですが、本当の変化は「測れる数値が3つ増えた」ことではありません。AIの診断が目分量から実測ベースに変わったことです。無料・会員登録不要のまま使えます。

目次

ランニングフォーム診断アプリに「フォーム計測(β)」が加わりました

2026年7月15日のアップデートで、診断結果の画面に「フォーム計測結果(β)」が表示されるようになりました。アップロードした動画から、アプリが次の3つを自動で計測します。

動画から自動計測する3項目
  • ケイデンス(ピッチ)
  • 体幹の前傾角
  • 上下動比(身長に対する上下動の割合)

仕組みは姿勢推定です。AIが画像を解析して関節の位置を推定し、そこからフォームの数値を算出します。処理はアプリの中で完結し、動画は診断が終わると削除されます。

もうひとつ地味に効いているのが、解析区間の自動選択です。動画全体をそのまま解析するのではなく、条件の良い区間(5〜15秒)をアプリが自動で選んで計測します。撮り始めの静止部分や、フレームアウトしかけている場面を自分で切り出す必要はありません。

何が変わった?AIの診断が実測値で裏付けられるように

AIの推定から実測値ベースの診断への変化を示す図 
計測値がAIに渡ることで、診断とスコアが数値と整合する

ここが今回のアップデートの本丸です。

これまでのランニングフォーム解析は、動画を見たAIが「上下動がやや大きいようです」「ピッチが少なめに見えます」と判断していました。人間のコーチが目で見て指摘するのと同じで、根拠は印象です。動画の画角や撮影距離によって、印象がぶれる余地もありました。

今回のアップデートでは、計測した数値がAIの診断プロンプトに渡されます。AIは動画を見るだけでなく、実測されたケイデンス・前傾角・上下動比を手元に持った状態で診断文とスコアを書くようになりました。結果として、診断の指摘とスコアが計測値と整合します。「上下動が大きい」という指摘の裏に、実際に測った上下動比の数値がある状態です。

今回のアップデートの内容

これまで今回のアップデート
診断の根拠動画を見たAIの印象動画から測った実測値
指摘の裏付け「〜のように見えます」「ケイデンス◯歩/分」など具体的な数値
ぶれる要因画角・撮影距離で印象が変わる計測値が同じなら診断も安定する

そして、この計測値は表示して終わりではありません。数値は弱点の判定に使われ、5項目のスコアと改善ドリルの提案までつながります。「ピッチが低い」と数字が出たら、そこから何を鍛えるか、どのドリルをやるかまで一気に提示される流れです。数値を出すツールは他にもありますが、数値から弱点診断、改善ドリルまで一本の線でつながっているのが、このアプリの立ち位置です。

診断機能そのもの(5項目スコア・レーダーチャート・改善提案)の詳しい説明はこちら

Garminと何が違う?時計では測れない「フォームの形」が見える

GPSウォッチが測る動きの量と、動画が測るフォームの形の違い 
測っているものが違うので、併用がいちばん強い

「ピッチも上下動もGarminで見ている」という方は多いと思います。私もそうです。では何が違うのか。測っているものの種類が違います。

Garminとランニングフォーム診断アプリの違い

スクロールできます
GPSウォッチランニングフォーム診断アプリ
測るもの動きの量(ピッチ・上下動・接地時間など)フォームの形(体幹の前傾角など)
測り方加速度センサー動画の姿勢推定(関節の位置関係)
必要なもの対応ウォッチ・機種によっては胸ベルトスマホ動画1本(無料)
得意なこと毎日の練習で継続的に追うフォームそのものを点検する

わかりやすいのが体幹の前傾角です。前傾は「身体がどんな角度で置かれているか」という形の情報なので、手首や胸の一点で加速度を拾うウォッチでは測れません。動画で身体全体を見て、関節の位置関係から角度を出す方法だから測れる数値です。走りの効率を語るうえで前傾は外せない要素なのに、日々のデータからはすっぽり抜けている。そこが埋まります。

もうひとつの違いはデバイスです。ウォッチや胸ベルトなどの機器は要りません。スマホで撮った動画が1本あれば使えます。ウォッチを持っていない方でも、買い替えを検討中の方でも、今日の練習動画からフォームの数値が取れます。

どちらが優れているという話ではありません。毎日の練習で動きの量を追いかけるのはウォッチが得意で、フォームの形を見るのは動画が得意です。両方を持っている方は、併用がいちばん強い組み合わせになります。

計測精度の検証:GPSウォッチ実測との照合で誤差5%以内

動画から測った数値が信用できるのかは、当然気になるところです。開発時の検証で、GPSウォッチの実測値と照合しました。

開発時の検証結果
  • ケイデンス:GPSウォッチの実測値と比べて誤差5%以内

ケイデンスはウォッチ側も同じ量を測れる項目なので、突き合わせて確かめられます。動画から出した数値が、センサーで測った数値とずれていないことを確認したうえでβ版として公開しました。

なお、計測できた数値でも、条件によって精度が落ちると判断した項目は表示しません。数値が出せるかどうかではなく、信用できる数値かどうかで表示を決めています。動画によって表示される項目数が変わるのはそのためです。

アプリの使い方(無料・会員登録不要・1日1回まで)

使い方は変わりません。動画をアップロードするだけです。

アプリの使い方(無料・会員登録不要・1日1回まで)

STEP
動画を撮影
真横から全身が入るようにスマホでランニング動画を撮影する様子 
真横・1人・全身・5秒以上が計測の条件

計測まで欲しいときは以下のとおり撮影してください。

フォーム計測が働く動画の条件
  • 真横から撮影する(前傾角を出すため。斜めや正面は不可)
  • 映っているランナーが1人(自分だけ)
  • 全身がフレームに収まっている
  • 5秒以上・通常速度(スロー撮影は不可)

家族や仲間に頼んで真横から撮ってもらうのがいちばん確実です。1人のときは、スマホを三脚やフェンスに固定して、その前を走り抜ける形でも撮れます。トラックの直線や、人の少ない河川敷が撮りやすい場所です。

条件を満たさない動画でも、アプリは使えます。レース中の動画やスロー撮影の動画のように条件から外れる場合は、計測をスキップして、従来どおりAIによる診断だけを実行します。診断そのものの条件はこれまでと変わっていません。今まで診断できていた動画は、今もすべて診断できます。計測が付くか付かないかの差です。

あきら

「レース動画が使えなくなった」ということはないので、安心して今までどおり使ってください。

STEP
動画をアップロードする

動画をアップロードし、「フォームを診断する」ボタンを押す

ランニングフォーム診断アプリの動画アップロード画面
アプリの動画アップロード画面
STEP
フォーム診断

フォーム計測結果(β)と、5項目のスコア・レーダーチャート・改善提案が表示される

ランニングフォーム診断アプリの診断結果、総合スコアと全体評価(良い点)
アプリの診断結果、総合スコアと全体評価(良い点)
ランニングフォーム診断アプリの診断結果(改善すべき点)
アプリの診断結果(改善すべき点)
ランニングフォーム診断アプリの具体的なトレーニング提案
AIからのトレーニング提案
ラーニングフォーム診断アプリのフォーム計測結果(β)
アプリのフォーム計測結果(β)

診断結果では、接地、骨盤・体幹、腕振り、股関節伸展、上下動の5項目が10点満点でスコア化され、レーダーチャートで弱点が一目でわかります。そのスコアと指摘が、今回から実測値に裏付けられるようになりました。診断機能の中身は以下の記事で詳しく紹介しています。

まとめ

フォーム計測の結果を確認して次の練習へ向かうイメージ 
この記事の要点
  • スマホ動画から、ケイデンス・体幹の前傾角・上下動比を自動で計測できるようになりました
  • 計測値はAIに渡され、診断の指摘とスコアが数値と整合するようになりました(目分量の推定から卒業)
  • 体幹の前傾角は、加速度センサーで測るGPSウォッチでは測れない「フォームの形」の情報です
  • 開発時の検証で、ケイデンスはGPSウォッチの実測値と誤差5%以内でした
  • 計測には条件(真横・1人・全身・5秒以上)がありますが、条件外の動画も従来どおり診断できます

まずは1本、真横から撮った動画で試してみてください。

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